チャーリー岸田の海外事情(1)
by チャーリー岸田


その1 インドネシアなんでもあり編

 川下さんもインドネシアに行ったのですか。実は私の生まれて初めての海外旅行もインドネシアなのです。
 初めて乗った国際線が『ガルーダ・インドネシア』でした。
 この航空会社のスチュワーデスは全く働きません。全くです。
 空席ではスチュワーデスが爆睡中。用事を頼みたくても目を覚ましてくれません。
 残りのスチュワーデスはギャレーで井戸端会議。高笑いをあげています。もちろん「ビールが欲しい。」などと言う要求は100%無視です。
 だからと言って、彼女たちは不貞腐れているわけではありません。妙に明るいのです。お友達になって話をすると、面白い連中でした。
 つまり、彼女たちには「勤労」とか「勤勉」と言った概念は存在しないのです。  

「ははあ、東南アジアってところはこう言うところなんだな。」
 適応力の高い筆者は、すぐにコツを覚え、勝手にギャレーに入って行き、欲しいものをセルフサービスで持ってくる手段を体得しました。
 後日、『タイ国際航空』で同じことをしようとして、パーサーに叱られました。東南アジアにも色々あるようです。

 やがて飛行機は空港の上空へ。

「やっと着いたぞ。もうそろそろ着陸だ。」
 ところが飛行機はなかなか着陸しません。飛行場の上空をグルグル回るばかりです。
 床の下からは、「ウィーン、ガタガタ、ウィーン、ガタガタ・・・」と言う音が続いています。
 もしかしたら、飛行機の脚が出ないのではないか?
 少し不安になりました。
 機内を見回すと、「シートベルト着用」とか「禁煙」などのサインはアラビア語。どうやらこの飛行機はクェート航空から買った中古のようです。
 さきほどから天井のパネルがガタガタ揺れて、落ちて来そうなのが気になります。
「これはやばいぞ。」
 筆者は同行のメンバーに声を掛けましたが、皆、爆睡中。一人で悩んでも仕方がないので、自分も寝ることにしました。
 気が付いてみると、飛行機は着陸していました。
 飛行機を降りてみると、飛行機の周りには、十数台の消防車が取り囲んでいました。
やはり何かあったのでしょう。
 しかしここは南国。少々のことは気にしてはいけません。我々は意気揚揚とホテルに向かいました。

     

つづく。

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